高齢になったご両親や祖父母さんのためには、「転ばぬ先の手すり」の設置を一番に考えて欲しいと願います。転倒してからでは遅いということをしっかり理解して、早め早めの設置を心がけて欲しいのです。
しかし、手すりの設置を望まない方も多いようです。なぜなら手すりに頼ると「虚弱老人」扱いされると勘違いし嫌うからです。ですから光建ではユニバーサルデザイン(ひとにやさしい配慮)を「ひとを観る」「生活を観る」と説きます。「手すりが欲しいか?」と聞くと、ほとんどの親は「要らない」と答えるでしょう。本当は手すりが欲しくても、恥ずかしいから要らないと答えるので、聞いても正解が得られません。だから「観る」のです。

また、実は手すりが欲しいと情報発信をしている場合もあるのです。例えば、手すりがないトイレでは窓台に指の跡があったりすることがあります。それは手すりの代わりに窓台に指を掛けて立ち上がっているのです。また、廊下や居間の壁を擦り手で歩く姿に遭遇することがあります。それは歩く時にバランスをとるために擦り手をしているのです。擦り手で歩く姿を見なくても、擦り手をしていると壁が汚れていることで分かります。高齢社会となった日本の住宅では、要所要所への手すりの設置は必須です。誰のためでもなく、ひとにやさしい配慮として「家族みんなのために手すりを取り付ける」となれば、ご両親、祖父母さんも安心して手すりを使うでしょう。
介護保険の給付費として各市町村から費用も負担してくれる制度もありますので、是非ご利用下さい。
<介護保険住宅改修費について概要>
在宅での生活に支障がないように、手すりの取付け等特定の住宅改修を行った場合に、一定の限度額内において、かかった費用の9割が介護保険の給付費として、保険者(高松市)から払い戻されます。